手紙の書き方というのは本当に難しいものがあります。書き方次第では相手に与える印象ががらりと変わってきます。ですから、たかが手紙の書き方だからといって、疎かにする事はできません。

 

 

そこでですが、この記事では手紙の書き方の一般常識(基本的なマナー)についてまとめてみました。これだけは押さえておきたいという内容をまとめたので、ぜひ手紙を書く前には目を通してもらえればと思います。

 

手紙を書き方以前に、守るべき事とは?

 

私たちが人間関係を円滑に進める為の基本は、当たり前ですが「自分がされたくない事は相手にもしない」という事です。手紙に限らず、対人関係でも同じことが言えますよね。

 

勿論、世の中には「そんな事、全く気にしない!」という方もいるかもしれませんが、やはり日本人として生まれてきた以上、手紙の書き方に関してもだ最低限の常識(マナー)は持っておきたいと事です。

 

大多数の方が「自分がされたらいやな事」を基準に常識を考えます。言い方を変えれば、手紙の書き方一つでも、相手への心配り、気配りも当然の様に伝わるのです。

 

手紙の書き方例文(基本パターン)

先ずは、手紙の書き方の常識を説明するのに、例文があるほうが分かりやすいと思うので、以下に載せておきます。必ずしもという訳ではないですが、おおよその基本パターンになるはずです。

 

平成〇〇月○○日

愛知太郎様

知立太郎

 

拝啓爽やかな秋風が心地よい季節になりました。ご家族の皆様には相変わらずご健勝のこととお慶び申し上げます。

私どももお陰でつつがなく暮らしております。普段は忙しさにかまけてご無沙汰ばかりしており、申し訳ございません。

さて、過日は結構なお祝いの品をお送りいただき、ありがとうございます。子供は未来に大きく羽ばたいて欲しいという願いを込めて「翔太」と名付けました。頂いたスニーカータイプの格好の良い靴を履いて一緒に駆け回る日が来るのを、家内ともどもとても楽しみにしています。

いずれ折を見まして三人でご挨拶にお伺いするつもりですが、先ずは取り急ぎお礼まで。

敬具

 

追伸先日、山村太一さんから電話がありました。元気にやっている様子で、貴兄にもくれぐれもよろしくとの事でした。

以上

 

 

この様に、頭語と結語を合わせる。そして、時候の挨拶を書きます。季節によって使い分けるので、( ⇒ 時候の挨拶はこちらを確認! )間違えないように気を付けたいところです。

 

また、細かい注意点は以下にまとめておくので参考にして下さい。

 

手紙の書き方必ず確認したい注意点とは?

 

手紙を書く上で、何気ない事を見落とすといくら文章を丁寧に書いても台無しにしかねません。しっかりとチェックしておくべきです。

 

固有名詞を間違えない!

誤字や脱字、当て字、略字をしないというのはマナー以前の問題です。それより、高い教養のある方でもやりがちなのが固有名詞の間違いです。中でも気を付けたいのは名前を間違えて書く事です。いかに失礼な事かは、自分を相手に置き換えてみればよく分かります。

 

 

また、文章中で「あなた様」や「貴兄」などの敬称や相手の名前は行末に来たり、二行に渡ってしまうのは好ましくありません。この様な場合は行の下を空けたまま改行し、呼称が行頭に来るようにします。

 

手紙を書く時は少し丁寧すぎるくらいがベスト!

尊敬語や謙譲語、言い回しなどは「少し丁寧すぎるかな」と思うくらいがちょうど良い考えるのがベストです。目安としては、普段その方と直接話している時よりももう少し丁寧にといった感じです。

 

というのも、会ったり電話で話している時には少々失礼な言い方になってもこちらの表情や口調、身振りや手振りなどで誤解を与えないようにする事ができます。また、「まずい!」と気づいたら、その場で訂正する事も出来ます。

 

手紙はそれができません。はっきり言うと「言いっぱなし」という状態です。だから、真意を誤解されない為にも少し丁寧すぎるくらいで書くことが必要なのです。

 

手紙の出し方にも細心の注意が必要です!

 

手紙の書き方に注意を払うのは当然ですが、出し方にも注意は必要です。折角、丁寧に書いたのに、出し方をミスしては、せかっくの手がもの中身が台無しになってしまいます。その為、手紙の書き方共に併せて覚えてもらえればと思います。

 

便箋や封筒の選び方にもマナーがある!

便箋と封筒の色柄は同じもので統一するのが礼儀です。その為には必ずセットで購入するようにします。便箋は白の無地が一番ですが罫線が入ったものでも構いません。
封筒は二重になったものが基本ですが、不祝儀の場合は忌み言葉でもある「重なる」を避ける意味でも使わない様にして下さい。

 

切手の貼り方にも注意て必要!

切手は宛名にかからない様に注意し、全体のバランスを考えて貼ります。できるだけ一枚にし、何枚もベタベタ張るのはやめるべきです。

 

重量超過の場合は、受け取った方が不足分を請求される事になります。この様な失態を冒さない為にも、便箋の枚数が多い時や写真などを同封する時に、必ず重さを量って料金を確認するようにして下さい。

 

封の止め方にも注意が必要!

封筒の封の部分は糊(のり)で止めます。セロハンテープやホッチキスで止めるのはマナー違反です。剥がれない様にしっかり止め、封じ目の真ん中に「〆」、あるいは「封」や「緘(かん)」と書きます。

 

お祝いの場合には「賀」や「寿」を書きます。なお、婚礼関係の手紙では「切る」という忌み言葉につながらない為に、中央部分だけ糊付けし、はさみで切らなくても開けられるようにするのばマナーになっています。

 

 

手紙を出すタイミングはしっかりと確認!

 

最後にですが、手紙を出すタイミングをしっかりと確認するべきでしょう。例えば、お礼の手紙を出すにしても、忘れてしまった頃に出しても相手の心に響くことは難しいでしょう。お礼の手紙はできるだけ早く送る事が大切です。

 

更に言うと、お詫びの手紙に関しては尚更、出す時期が大切でしょう。場合によっては、出すタイミングが遅れたが為に信用を無くしてしまうという事も考えられます。

 

手紙を出すにしても、この様に非常に多くの注意点があります。すべてを完璧にというのはなかなか難しいところですが、やはり最低限の常識(マナー)だけは押さえておきたいところです。