お正月と言えば、やはりお節料理は家庭の団欒にはもってこいの豪華な料理が魅力です。私も以前、2万円ほどのお節料理を注文したことがあるのですが、あまりの豪華さにビックリした経験があります。

 

 

でも、美味しさに気をとられていたせいで、料理の盛り付けの意味なんて全く持って考えてもいませんでした。。。そこでですが、この記事では私みたい(恥)にならない様に、お節料理の盛り付けの由来、つまり意味について紹介していこうと思います。

 

おせち料理の盛り付けに隠された由来(意味)とは?

 

先ずは、おせち料理の由来から紹介していこうと思います。そもそもですが、おせちりゅりと言えば、五段重ねや三段重ねが多いですよね。なんで、一段ではないのかというと、お節料理にはは、「めでたさを重ねる」という重箱に詰められます。

 

ですから、各段ごとに詰める料理が異なり、「この段にはこれを詰める」という盛り付けの意味が込められているのです。

 

因みにですが、お節料理の基本は四段重ねですが、最近は三段重が多いようです。地方やしきたりによって詰め方は異なるようですが、各家庭でそれほど量を必要としないのが原因ではないかと思われます(^^)/

 

一の重:祝い肴(ざかな)・口取り

1番上にくるのを「一の重」と言います。一の重には、祝い事にふさわしい祝い肴(ざかな)と口取りを詰めます。口取りとは、かまぼこやきんとんなど酒の肴になる甘めの料理のことです。そいわれると、お節料理って甘いものが多いですよね(笑)

 

【数の子】
ニシンの腹子である数の子は、卵の数が多いことから「子孫繁栄」を願う縁起物とされています。

【田作り】
片口イワシの稚魚を干して、飴炊きにしたもの。片口イワシを農作物の肥料として使った田畑が豊作になったことにちなみ、五穀豊穣を願います。「五万米」の字を当て「ごまめ」とも呼ばれることもあります。

【黒豆】
邪気払いの意味と、黒く日焼けするほどマメに、勤勉に働けるようにとの願いが込められています。

【叩き牛蒡(ごぼう)】
地中深くに根が入っていく牛蒡を食べて、家の基礎が堅牢であることを願います。

 

【紅白かまぼこ】
赤は魔除け、白は清浄の意味があります。

【伊達巻】
形が巻物に似ているため、知識が増えるようにとの願いが込められています。

【昆布巻き】
「こぶ」は「よろこぶ」に通ずるとして、縁起が良いとされています。

【栗きんとん】
豊かさと勝負運を願います。黄金色に輝く財宝にたとえて、豊かな1年を願う料理です。

【ちょろぎ】
「長老喜」「千世呂木」と書き、長寿を願います。

【錦玉子】
黄身と白身の2色が金と銀に例えられています。

 

二の重:焼き物

「二の重」は、縁起のいい海の幸を中心に焼き物を詰めます。おせちの中でも特に高級な食材が並びます。

 

【鰤(ぶり)】
ぶりと言えば製ちゅするに従って名前が変わる魚ですよね。つまり出世魚と言われる部類です。ぶりで出世を願います。

【鯛】
鯛と言えば、祝い事に欠かせないですよね。めでたいと語呂合わせ。恵比寿様が持つ魚である鯛は、ハレの食卓にふさわしい魚としておせち料理には大切です。

【海老】
長生きの象徴だと言われています。えびは長いひげをはやし、腰が曲がるまで長生きすることを願って正月飾りやおせち料理に使われます。豪華なお節料理には伊勢エビも付きますよね。

 

 

三の重:煮物

「三の重」は、山の幸を中心に、家族が仲良く結ばれるように煮しめを入れます。煮しめとはたれなどに煮詰めたものの事です。

 

【蓮根(れんこん)】
蓮根を切ると必ず穴が開いていて、覗くと中が見通せますよね。穴があいていることから、将来の見通しがきくようにと願います。

【里芋】
子芋がたくさんつくことから、子孫繁栄を願います。

【八つ頭】
頭となって出世をするように。また、子芋がたくさんつくので子孫繁栄を願います。

【くわい】
大きな芽が出てめでたい。また、子球がたくさんつくので子孫繁栄を願います。

【牛蒡(ごぼう)】
根を深く張り、代々続くことを願います。

与の重:酢の物・和え物

忌み数字とされている「四」は使わず、「与の重」とするそうです。日持ちのする酢の物などを詰めます。

 

【紅白なます】
水引をかたどっているとされ、平安や平和を願います。

【菊花かぶ】
冬が旬のかぶをおめでたい菊の形に飾り切りし、紅く染めて、紅白の酢のものに仕立てたのが菊花かぶです。

【小肌栗漬け】
将来の出世を願います。小肌はコノシロという魚の成魚になる前の名前です。出世魚なので縁起がよいといわれています。黄色はクチナシで染めた粟で、五穀豊穣を願っています。

 

五の重:空or好きなもの

年神様から授かった福を詰める場所として空っぽにしておくか、家族の好物や予備の料理などを入れる習わしがあります。但し、かさばりますから、何も入れないという家庭は今ではほとんど見ない様に思います(笑)

 

三段重のお節料理(最近の傾向は)

 

五段重ではなく、三段重の場合は、一の段に祝い肴と口取りを、二の段に酢の物と焼き物を、三の段に煮物を詰めます。二の段には酢の物を詰めるのが正式だそうですが、現代では、焼き物を入れる傾向にある様です。

 

やはり、焼き物はおせちの中でもご馳走ですから、酢の物と合わせる事でより、豪華さがアップしますね。最近は昔のように大家族で食卓を囲むことが少なくなりましたので、少人数の家庭は「三の重」でも良いでしょう。

 

ぜひ、皆さんもよいお正月を過ごして下さいね(^^)/