ふるさと納税といえば、地方自治体の貴重な収入源として、また、私たちにも高額な返礼品が見返りが期待できるという事で需要が高まっています。ですが、それと同時にあまりにも高額な返礼の為に物議をかもす事もしばしばあります。

 

そんな中、高額返礼品とはまた違うその自治体独自の返礼品で対抗してきている地域もできているのです。今回、紹介する宮崎県新富町の地域商社「こゆ財団」の取り組みはその典型といえるでしょう。

 

宮崎県新富町って、どんな地域なの?

 

そもそもですが、宮崎県新富町がどのような地域なのかよく分からないという方もいると思うので簡単に解説しておきます。宮崎県新富町というのは、人口約1万7000人の小さな自治体です。

JR宮崎駅から電車で20分強、日向新富町で降りてICカードを取り出すと、自動改札機もない場所です。ですから、早く言えば本当に何もない田舎といったところでしょう。

実は、このように小さな町が高額返礼品に頼らない独自の路線でふるさと納税を2年間で4倍に増やしたというのです。近年、高額返礼品に頼りがちな自治体が多くなっているだけに、注目される自治体でもあるのです。

 

宮崎県新富町の「ふるさと納税」は2年で4倍の伸び!

 

私も宮崎県新富町は訪れたことがない地域だったので、ぜひこの機会にという事で色々と調べてみたのですが、やはりという感じですが過疎が深刻化している地域という事でした。

そこで、地域活性の柱として立ち上げたのが「ふるさと納税」という事でした。2016年度に約4億300万円だったふるさと納税受入額は、初年度の2017年度に約9億3000万円と倍増し、2018年度は20億円前後に増える見込みというのです。

そして、宮崎県新富町のふるさと納税が全国の他の地域以上のに伸びているのかという事が気になるところです。

 

特定農家だからこそできる「ふるさと納税」の魅力って何なの?

▼ライチ農家の風景について▼

※動画再生時、音が出ます※

 

 

具体的に宮崎県新富町が、どのように取り組みをしたのかを調べてみました。

地方の農家にとっては当たり前の事ですが、特定農家の作る果物が見た目も味も良ければ、その農家から商品を多く買い取って、詰め合わせセットの返礼品を作ります。純粋にこの地方色を色濃く出してきたという事です。

仮にこれが政府など公共の団体が取り組むと『平等』『公平』が求められる行政にはやりづらいという事です。

特に宮崎県新富町の特産品の目玉商品はライチです。町内の数軒の農家が作っているライチの中から糖度15度以上、重さ50グラム以上を選び、1粒1000円で販売したそうです。

「ブランド力のあるイチゴは、1粒1000円で売られているんだから、ライチでもできるだろうと。取り扱ってくれそうな銀座のカフェに営業したり、ふるさと納税のポータルサイトにも6、7サイトに出品し、販路を広げています」

という事でした。元々、宮崎県新富町の農産物はキュウリなどのごく普通の野菜だったそうです。ですが、ライチなどサブで生産している農産物にも力を入れる事で各農家が競合する事なく地域活性が期待できるというのです。

 

 

ふるさと納税の魅力は「関係人口」を増やす事に尽きる!

 

ふるさと納税で、やはり最大の魅力は町の活性化という事に尽きるでしょう。とは言え、宮崎県新富町のように移住者というより、継続的に持つ「関係人口」を増やすことが最大の課題といえます。

新富町には高校がなく、高卒時点で5割近くが県外に出ます。若年層の流出とともに高齢化が進み、基幹的農業従事者の半数以上が65歳以上です。

農業以外に産業といえるほどのものがない為、町の中心部からはスーパーが撤退するほどだという事です。その中で、人口を増やそうというのは難しいものがあると考えられています。

その中で、移住者を増やすのではなく、その地域と「関係人口」を増やす事は、新たな町おこしのスタイルといえるでしょう。私たちも、ふるさと納税をもっと活用して地方自治体に寄付していきたいところですね!

 

もし、さらにふるさと納税についてさらに詳しく知りたい時は、以下の記事も参考にして下さい(^^)/

 

以上、ふるさと納税額が2年で4倍の宮崎県新富町の返礼品とは?高額返礼品に特定農家の強みって?…という話でした。